91.相生橋(米沢市)

 

 

 

米沢市内でも最初期に建造されたという相生橋の竣工年は昭和3年。

現在も残る銘標にもその年号が刻まれている。満州で張作霖爆殺事件が起きた年である。

 

 

     

 

元は木橋であったものを当時としては最新鋭の技術を用い、工事期間1年4ヶ月、総工費13万円での完成であった。

 

 

      

 

 

 

       

   

 

全長146m 幅8mのスペックは、建設当時には十分なものであったが、モータリゼーションが

活発になった昭和40年代には車道と歩道が一緒になったままでは危険ということになり

昭和49年には独立した歩道が追加されて現在に至っている。

 

 

      

    

 

 

銘標は全て残存しているが、親柱は欠けが目立つ。

 

        

      

 

 

       

   

 

時は経ち、建設後85年を経て親柱のみならず構造材まで風化が進んだため撮影時には大規模な補修工事が始まっていた。

橋自体を放棄して架け替えをするのではなく、あくまでも既存の橋の延命というところが現代の世相を表している。

付近の住之江橋に傚ってモダンな造形を施されてリニューアルするのかもしれない。

 

    

      

 

       

   

 

    

 

     

 

 

 

        

 

     

 

鉄柵に置き換わった高欄は味気ないが、安上がりで緊急な工事には向いていたのであろう。

 

 

  

 

      

 

延命工事を経て、更に数十年の命を与えられる相生橋。米沢の街を繋ぎ続ける。

 

 

相生橋  昭和3年建造  橋長146m 幅8m

 

 

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