第二隧道
第一隧道を越え、約10分も歩くと、今度はずいぶん縦長の坑口が見えてくる。
名勝材木岩と同じ、柱状節理の岩肌をくりぬいた坑口の高さは5m近くもあり、
一般国道のトンネルにさえ匹敵するものである。
縦長の坑口が見えてくる 入り口の小山は残雪
頭上からは いつ岩が降ってもおかしくない
山の会が設置した案内板 洞床に落ちていた
表示にあるとおり、御所山荘からここまでは、徒歩30分ほどである。
坑内には大小無数の落石があり その分さらに天井が高くなっている
さらに奥に進む
反対側は坑口の形がだいぶ異なっている
このような巨大な落石が頭上を襲わないことを願うばかりである
元は昭和18年に敷設されたブナ林切り出し用の森林鉄道だったということで、隧道の竣工もその当時
であっただろうという回答を東北森林管理局より得た。鉄道は昭和33年には撤去され、軽車道となり
さらにその後拡幅され昭和38年に林道になったとのことであった。
近年は登山道となっているが、現在の道の状態は安全な通行を保証できるようなものではなく、
事実上の廃道といえる。二つの隧道とも常に落石の危険があり、その迫力のある姿を見るには
それなりの覚悟も必要といえそうである。近い将来さらに道の崩壊が進めば永久に山中に閉ざされ、
幻の隧道となる可能性もある。