国道287号朝日町の和合の外れにあった特殊な橋であった。
2009年まで現役であったが、和合バイパスの整備に伴い架け替えられた。
路上からの様子は付近の明鏡橋同様コンクリート橋
車での通過の際は、単に古いコンクリート橋かと思っていたが
車を降りて橋の下をのぞき込むとそれだけではないことに気づく。
橋の下に構造物がある
橋を支えているのは、鉄鋼アーチであった。昭和中期の竣工であるため
強度的にはまだ問題はないと思われたが、橋の幅員が足りないらしく、
すでに並行して、より大規模な新橋の建設が進んでいた。
この時代より古ければ、アーチ部分もコンクリート、この時代以降は
この程度の橋長には橋の下部にアーチを用いなくとも架橋したであろう。
ハイブリッドな工法はあまり長い期間は用いられなかったためか、県内での
施工、残存例はあまり多くはない。
親柱はそれなりに傷んではいたものの鋳銅製の銘標は全て伝えるべきことを伝えていた。
1/4円柱形の親柱
風化は確かに進んでいた
隣接して進む新橋の建設
斬新だった工法も時が経ち 自然になじんでいた
この後間もなく一段高いところに新橋は完成し、旧橋となった岩坂橋は落とされた。
50年以上、人、車を渡し続けた鉄鋼アーチ+コンクリート橋の終焉であった。
岩坂橋 橋長34m 幅員6m 昭和31年〜平成21年(1956-2009)