記録に残る改修年度は昭和30年度であるが、地元の方の話によると明治36年に供用が開始されたという常盤隧道。
その後、狭い、怖いと云われながらも昭和末期まで使われ続けた。
しかしさすがに自動車通行の必然性には逆らえず、藪の中に姿を隠すこととなった。
南坑口
現 常盤トンネル 西側の藪をのぼる
藪の中に旧道の痕跡が認められる 倒木の向こうに坑口
南側坑口の現況
脆い岩盤に穿たれていたため、小落石が多かったらしく、坑口前数mに渡って落石除けが設置されていた。
なお、廃止の際に坑口はコンクリートで塞がれており、残念ながら通り抜けは出来ない状況である。
全面閉塞
落石除けは鉄骨の上に板葺きが施されている
旧道跡の現況
北坑口
現常盤トンネル北坑口 西側斜面をのぼる
旧道跡は畑や植林に使われている 坑口に続く道
北側坑口の現況 落石除けを更に土嚢で押さえてある
この隧道がなければ常盤地区と六沢地区は自由に行き来が出来なかった。
狭いながらも地元の人々に便宜を施してきた隧道が今、藪中に眠っている。
常盤隧道跡 延長200m