1990年代半ばまでは山形市東山地区は高瀬方面からの道の行き止まりとして
閉塞された位置にあった。実際には国道286号笹谷方面に抜ける道もあったのだが
細く曲がりくねった山道で、冬期の除雪がされるわけでもなかったため地図上で見れば
県庁にほど近い位置にありながら、どこへ出るにも不便を強いられてきた。
推定昭和30年代の造り
橋下は高瀬川
映画「おもひでぽろぽろ」で高瀬地区が大きくクローズアップされ、「べにばなの里」としての認知が
進むと、県は高瀬地区一帯を観光地化しようとしたものか俄然道路整備に力を入れ始めた。
路上は落ち葉に覆われる
この地区は古来からの道がほとんど手つかずで残っていたため、沿道には大量の野仏・石碑群が
並んでいた。道路建設に伴いそれらは本来の位置を大きく動かされ、あるいはまとめられて新規に
安置された。また、規模の小さいものについては一部廃棄されたものもあったかも知れない。
ほとんど居住者しか通らなかった道であるため交通量はほとんど無く、
画像に見るように橋の高欄は現在の基準では考えられないほど
低く設定されていた。わずか20数cmの申し訳程度の高さでは
歩行者、車両の転落を防止しきれなかっただろうと思われるが
農作業道程度の交通にはこれでも充分過ぎ、問題にもならなかったであろう。
旧橋の下に旧々橋のものと思われる橋台が見える
橋名は旧大河原橋ではないかと推定されるが銘標等が残されていないため確実なところは明らかではない。
推定昭和30年代〜平成10年頃 橋名不明
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