天童市山元地区にある小さな沢を跨ぐ橋。
しかしそれは仏法守護四天王の一人、毘沙門天の名を冠する橋であった。
毘沙門天(多聞天)
七福神の一人にも数えられ信仰の厚い毘沙門天は、天童市の東を流れる
この小さな沢にもその名を貸していた。本来、北の守護神である毘沙門天の名を
この沢に付けたのは何故だろうか。
車1台分の幅
沢を斜めに跨ぐ
北側2親柱
毘沙門沢の下流の名が隅田川であるということなのか、河川名表記は橋の名と異なる。
すっかりコンクリートで固められている
竣功は昭和5年
ひらがなの橋名表記が「びしゃもんさわはし」となっているのに対し、漢字表記は
「毘沙門橋」と一致していない。行政も小さなミスにはこだわらない時代であったのだろう。
かつては主要道だった時期もあったのだろうが今は農道
橋名といい、河川名といいひとつの橋の中に複数の名が入り乱れるいい加減さが
面白い。そんなことを確認できるのも4つの銘標全てが健在であるからである。
今は既に銘標が失われた古い橋の中にも、こうした例はあったのではないだろうか。
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