国道7号線新両羽橋で最上川を渡るとき、その横に現橋に勝るとも劣らぬ立派な橋が並行していることに気づく。
この橋が旧両羽橋である。その存在に気づいてはいても、車中から眺めるのみで敢えて橋を見に降り立つ人は
少ないのではあるまいか。この橋が現役であった頃をよく知る人はともかく、そうでなければ一度改めて橋上に立ってみることを薦めたい。
これだけの大橋になるとさすがにその親柱も立派なものである。ロケットのような尖形が数mの高さでそびえ立つ。
この橋の架かった時代がその勇壮さを要求したのだろうか。
並び立つ巨大な親柱 現橋より一段低い
竣工年の銘標
現役のような橋上の様子 行き止まりが廃橋であることを語る
この橋の状態でなぜ廃橋になったのかは不明である。素人目には現橋と併用してもよさそうな様子にさえ映る。
酒田市もこの橋を文化財と考えたのか、最近親柱を橋の近くに移築して当初のように照明を取り付けた形で復元
したようだ。しかし個人的には、親柱は重要な橋の一部であるから本来あるべき場所に置いていて欲しかった。
昭和11年竣工 橋長 714m