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その十七 東山隧道(朝日村)

 

第四隧道

 

国道112号線、朝日村上名川「米の粉の滝ドライブイン」の斜向かいに当たるところに藪に埋もれながらも旧道への入り口がある。

月山ダムができる以前は、この道を通って八久和ダム方面に向かったのであるが、月山ダム工事が始まると、工事用通路として使えない

と判断されたこの部分は、すぐ近くに工事用連絡橋が完成すると同時に廃止された。

旧道には少なくとも3本の隧道があったのであるが、既に破壊されたものもあり、全てを確認することは出来ない。

八久和ダム方面へは新たに掘られた2本のトンネルが連絡しているが、以前の路線よりかなり高いところにあり、旧隧道とは全く無関係である。

 

      

「米の粉の滝ドライブイン」は左方にある                     徒歩での進入となる

 

 

程なく見える112号側坑口

 

 

   

完全な素掘りであり 改修の痕がない

 

 

    

陰影をよく映す

 

 

岩肌の陰影の様子、隧道内に流れ込む緑色を帯びた光など、

ここには精美を湛えた独特の魅力がある。

 

 

   

   

隧道内部

 

八久和側坑口

 

 

   

隧道を越えたあとの様子

 

道は行き先を失い、むなしく藪に呑まれてゆく。

 

切り立った絶壁にこの道を切り通すには多大な辛苦もあったであろう。

しかし、今は何事もなかったように渓谷から緩やかな風が吹き上げている。

 

眼下には梵字川渓谷

 

ガードレールは現役当時から無かったようで、無舗装、落石と併せて

かなり危険な道であったのは間違いないようである。

 

     

隧道内は湿ってはいるものの崩れもなく整っている

 

ふと足下に走る黒い影を見る。拾い上げてみるとイモリであった。

通年滲出する隧道内の地下水により生息環境が整ったものであろうか。

放すと間もなく付近の草藪に消えていった。

 

     

久しぶりに見る野生のイモリ

 

道の状態が自動車の進入に適さないことに加え、このような小動物が足下に

隠れ棲むことをふまえて、ここを訪れる場合はぜひ徒歩でお願いしたい。

 

 

この先にあった隧道はいずれもここより延長があり、鍾乳洞のように頭上に石塊が突き出すなど、

独特の様相を呈していた。しかし、月山ダム工事用通路として流用される際改修をうけ、

利用後は全て廃道化された。現在、車での通り抜けは出来なくなってしまっている。

 

別項に挙げているその十三 月山ダム隧道(朝日村上名川)は由来の異なるものである。

 

 

東山第四隧道   昭和9年竣工

 

 

第三隧道へ

 

 

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