59.東山地区の小橋群 1(山形市)

 

 

村山高瀬川に沿って南北に延びる高瀬地区の休石あたりから上東山にかけて、高瀬川の傍流小河川に

寄り添うように民家が連なっている。上水、下水道の普及した今となっては河川の水を生活に直接利用する

ことはほとんど無くなってしまったが、それ以前は川の水は生活用水であったためであろう。

 

 

 

 

ほとんどどこの家も敷地にはいるためには川を越えねばならず、そのための自家用橋がそれぞれ

設えられている。現在は車で通るようになったこともあり、全てがコンクリート製になっていた。 

 

  

 

   

 

 

 

途中、集落内を抜ける道路が一度川を跨ぐ地点では、名前の付いた橋が姿を現す。

 

長さは他の私橋と同等

 

  

ガードレールが付随する

 

 

 

 

控えめながら陶板の銘標が取り付けられていた。橋名は上休石橋、竣功は昭和42年。

 

まだまだ自家用私橋は続く

 

  

中には親柱付きのものもある

 

 

財力に余裕があるのか、凝り性なのか、家によっては特徴のある橋を敢えて架けてあるところも見受けられる。

架橋当時家族に小児がいて、その転落防止のために高欄の嵩上げ工事を追加したとも考えられる。

 

 

 

 

この川を遡っていくと集落が一段落し、山際に接するところに行き当たる。するとにわかに時代が遡る橋が現れる。

 

   

 

珍しく橋脚もまた石材の石橋。橋本体は若干の弧を描いて対岸の神社に渡る。

道路橋ではないため記録にはないものの、材質的には明治あるいはそれ以前の竣功も考えられる。

 

 

対岸に石碑

 

  

橋上の様子

 

 

 

 

この小河川に沿って遡っていくと、あたかも時代を巻き戻すように橋の進化を

逆から見ることができる。まるで橋の博物館のような一帯であった。これより先は

人家を離れ、林道にはいることになるがまだまだ橋は各所に見られた。

 

次回に続く

 

 

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