蔵王温泉は強烈な酸性の湯を湧出するため、それが流れ下って下流に多大な影響を及ぼす。
他の河川と混じって薄まってしまうまで、上流になればなるほど酸は濃く、魚も住めない死の川となる。
個性的な親柱
その酸性の水質から川は「酢川」(須川)と呼ばれている。魚の住まない川を表すように
他の河川とは異なり、付近に釣り人の姿を見かけたことはない。しかし、橋の周辺には
2万年以上も前の古代の埋没林が発見されており、一帯が「化石の森」と命名された。
新造親柱
高欄はすでに白ガードレールに置き換えられ、何の特徴もなくなってしまっているが、親柱は
板石を加工して装飾が施されており「大橋」としての面目を保っている。
現在、親柱の状態はあまり良好ではなく、1本は全く失われ、新造のものが後補されている。芯材となっている
コンクリ柱が露出しているものも見受けられる。銘標も河川名の1枚を残して他は失われてしまっていた。
河川はあまりいじられておらず、比較的自然な状態を維持している。
交通量も多くはなく、橋にかかる負担も少ない様子である。
路面の状況
親柱に取り付けられていたはずの竣工年の銘標が紛失しているが、昭和45年の完成のようである。
高欄がガードレールに置き換わっているのは後年の造作であろう。周辺は化石の森に相応しく、
樹木の伐採が控えられ、路上に覆い被さる樹木もある。
須川大橋 橋長81m 昭和45年竣工
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