その二十二 旧高瀬橋(西川町 間沢)

 

 

西川町間沢の中心部付近に寒河江川に架かる古いアーチ橋があった。多くの人は112号線を通るため、

この橋を目にしたこともないということになるが、そう片づけてしまうにはなかなか惜しい橋でもあった。

 

 

重量制限がかかっている

 

 

     

間沢側の袂には理髪店があった

 

 

   

理髪店前 親柱

 

理髪店で話を聞けば、この橋のかつての様子が少しでもわかるのではないかと思ったが

のんびりしたもので、営業中にもかかわらず、いくら待ってもいっこうに誰も出てこない。

 

 

   

                   河川名の銘標                            親柱上部

 

 

河川名の銘標が明らかに後補であったり、親柱上部に燈火の設備跡があるなど

いろいろなことがあった様子が窺える貫禄のある図太い親柱。竣功当時はおそらく

四柱ともこれと同じものが建てられたのだと思うが、東側二柱は既に撤去されて

歩道が追加されている。また、残る対岸側のものも破損が激しく燈火跡は残って

                    いない。

 

今は草が生えるのみ

 

 

    

間沢側から南を望む

 

 

東側に歩道が追加された昭和46年に本来の巨大な親柱は邪魔となり、

                      撤去されたものと思われる。

 

 

    

                   橋名を示す銘標                              高欄の状態

 

 

後補と思われる歩道側の親柱には、撮影直前まで橋名と竣功年の銘標が残っていたが、

竣功年のものは明らかに故意に砕かれてしまっていた。橋の更新が間近なため壊しても

                  良いような気分になった者がいたのだろうか。

 

    

 

破損した竣功年銘標

 

 

   

                    南より間沢側を望む                 こちらの銘標は失われた

 

 

 

   

大きく欠ける親柱

 

 

破損の状態

 

 

   

並行して新橋が架かった

 

 

    

新橋と旧橋

 

旧橋の優美な姿を受け継ぐように、新橋も同型を描くアーチ橋となった。

並んで架かる様は、典型的な世代交代の風景といえるものであった。

 

 

高瀬橋  昭和11年竣功  橋長42m 幅員5m

 

(2002.9訪問)

 

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